令和8年1月1日施行の行政書士法改正を踏まえ、行政書士の使命、職責、デジタル化対応、無資格業務対策について考察します【光井忠臣】
🖋 行政書士法改正とこれからの行政書士像
令和8年施行の改正から考える、専門職としての使命と責任
令和7年6月13日に公布された「行政書士法の一部を改正する法律」は、令和8年1月1日から施行されました。今回の改正は、行政書士制度の根幹に関わる重要な改正であり、行政書士の社会的役割を改めて明確にするものです。
特に注目すべきは、行政書士の「使命」や「職責」が明文化され、さらに無資格者による行政書士業務への関与について、規制の趣旨がより明確化された点です。
✅ 行政書士の「使命」が明文化された意味
今回の改正により、行政書士は単なる書類作成の専門家ではなく、行政手続を通じて国民の権利利益の実現に寄与する専門職であることが、より明確に位置付けられました。
これは、行政書士が依頼者と行政との間に立ち、適正かつ円滑な手続を支える社会的存在であることを示すものです。
今後の行政書士には、単に申請書を作成するだけではなく、依頼者の事情を正確に把握し、制度の趣旨に即した適切な手続選択を行う力が求められます。
💻 デジタル社会への対応は避けて通れない
改正法では、行政書士の職責として、情報通信技術の活用その他の取組を通じ、国民の利便向上と業務改善を図ることが求められています。
電子申請、オンライン相談、デジタル本人確認、電子契約、クラウド管理など、行政手続を取り巻く環境は大きく変化しております。
行政書士にとって、デジタル化は単なる便利な道具ではありません。今後は、依頼者に迅速かつ正確なサービスを提供するための基本的能力の一つになるものと考えられます。
⚖ 無資格業務対策の明確化
今回の改正では、行政書士又は行政書士法人でない者が、他人の依頼を受け、いかなる名目によるかを問わず報酬を得て行政書士業務を行うことについて、規制の趣旨が明確化されました。
たとえば、「手数料」「コンサル料」「会費」「商品代金」など、名目を変えて対価を受け取る場合であっても、実質的に官公署提出書類等の作成を業として行えば問題となり得ます。
これは、行政書士制度を守るためだけではなく、手続を依頼する国民の利益を保護するためにも重要な改正です。
🌱 これからの行政書士に求められる姿勢
かかる改正を踏まえれば、これからの行政書士には、次のような姿勢が求められると考えます。
- 法令と実務に精通すること
- 品位を保持し、公正誠実に業務を行うこと
- デジタル技術を積極的に活用すること
- 無資格業務との境界を明確に意識すること
- 依頼者の権利利益を守る専門職として行動すること
行政書士は、単なる代書業ではありません。行政手続の専門家として、国民生活と事業活動を支える重要な役割を担っております。
📝 まとめ
令和8年施行の行政書士法改正は、行政書士の社会的使命を再確認する大きな契機であります。
デジタル化が進み、行政手続も複雑化する中で、行政書士にはこれまで以上に高度な専門性、倫理性、説明責任が求められます。
行政書士は、制度と国民をつなぐ「行政手続の専門職」として、時代に即した進化を続ける必要があります。
※本記事は、令和7年法律第65号による行政書士法改正及び日本行政書士会連合会の公表情報等を踏まえ、行政書士業界の今後について考察したものです。



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